第15回若手企画シンポジウム 報告
- 第107回日本繁殖生物学会帯広大会(帯広畜産大学)で開催された第15回若手企画シンポジウムについて報告いたします。今年の若手企画シンポジウムでは、日本繁殖生物学会理事長である前多敬一郎先生から話題提供して頂きました。
- 現在直面している世界的な農業問題に対して、我ら農学分野の研究者として果たすべき役割は何なのか、さらには若い研究者が目指すべき道などについて熱く語ってくださいました。シンポジウムに参加された方々の感想をご覧頂ければ、当日の雰囲気がおわかりになると思います。
- (前多先生のご講演スライドはこちらからご覧頂けます→ PDF, 2.1 MB )
- 会場では例年のごとく、飲み物と軽食が振る舞われただけでなく、美味しい豚丼(帯広のご当地グルメといえばこれ!!)が、帯広畜産大学のご好意により提供されました。今回は学生88名、その他85名、合計173名もの方々に参加登録していただきました。参加してくださった皆様に若手シンポジウム企画グループ一同、心より感謝申し上げます。
- 当日行ったアンケート結果をみますと、おおむね好評だったと考えていますが、来年度以降に向けて改善すべき点など率直なご意見もいただきました。みなさんの意見を参考にし、より良いシンポジウムとして発展させていきたいと考えています。本企画についてご意見等ありましたら、いつでも最寄りの若手奨励策検討委員までお知らせください。
- (今回のアンケート集計結果はこちら→ PDF, 70.0 KB )
- 次回の宮崎大会で予定している第16回シンポジウムもご当地グルメをご用意してお待ちしていますので、是非ご参加下さい。最後に、大会運営に協力していただいた若手シンポジウム企画グループのみなさまに厚く御礼申し上げます。
- また、前回大会に引き続き、今大会の口頭発表プログラムにおいて「これは!」という質疑応答を繰り出した方に対して「若手奨励策検討委員会 優秀議論賞」(「優秀議論賞(仮)」から名称が変更されました)を表彰させて頂きました。
- 若手奨励策検討委員会 優秀議論賞の受賞者は以下の方々でした(敬称略)。
- 大変活発な議論を本当に有難うございました。
- 後藤哲平(名古屋大)
- 伊丹暢彦(東京農大)
- 高島誠司(信州大)
- 束村博子(名古屋大)
- 宮原大地(信州大)
- 渡辺雄貴(名古屋大)
- 浜崎伸彦(京都大)
- 作本亮介(生物研)
- 小倉淳郎(理研BRC)
- 三浦亮太郎(帯広畜産大)
- 塚本智史(放医研)
- 家田菜穂子(名古屋大)
- 美辺詩織(名古屋大)
- 佐野栄宏(岡山大)
- 若手シンポジウムに参加された方の声
- 「第15回若手企画シンポジウムに参加して」
- 京都大学大学院 生殖生物学研究室
- 鈴木 伸之介
- 今回の繁殖生物学会は夏場の暑い時期に北海道の帯広というとても涼しい場所で開かれ、とても過ごしやすい中、若手シンポジウムに参加させて頂きました。シンポジウムでは参加者の優しい人柄によって、雰囲気は非常に和やかであり、楽しい時間を過ごせました。学生無料にも関わらず帯広の名物である豚丼をふるまって頂きながら、帯広畜産大の普段交流のあまりない学生とも話すことが出来たのも印象深かったです。また、普段中々お話しを伺うことができない先生方へ質問することも叶いました。特に前多先生のお話はとても興味深いもので、今後の研究者としての在り方を教えて頂きました。毎年のことですが非常にたくさんの方々で賑わうとてもアットホームな会であり、他の研究室の学生と交流を深めるともに自身のモチベーションを高めることができました。これからも、貴重な若手の交流の場としてますますの発展を期待しております。
- 最後になりましたが、このような素晴らしいシンポジウムを毎年異なった形で企画、運営、開催してくださっている若手の会の皆様に大変感謝致します。
- 若手企画シンポジウム「理事長と語ろう」に参加して
- 名古屋大学大学院 生命農学研究科
- 美辺 詩織
- この度の若手企画シンポジウムは、私にとって「学会とは何か」ということを初めてじっくりと考える機会となりました。私は、日本繁殖生物学会に入会して5年目を迎えましたが、これまで学会は、自身の研究成果を発表し、分野の近い先生方からアドバイスを頂ける学びの場という認識でした。しかし、シンポジウムで本学会の理事長である前多先生のお話を伺い、学会とは同じ使命感を共有する人との出会いの場であり、人のつながりを生み、その結果として学問が発展する場であると、学会の存在意義をより一層深く理解することができました。
- シンポジウムの中では、前多先生が日本繁殖生物学会のなりたちをお話しされました。そのなかで前多先生は、本学会がとても歴史のある学会であること、また、本学会は畜産現場で起きている課題を解決するという重要な使命のもと設立されたということも教えてくださいました。私は今回の若手企画シンポジウムに参加し、日本繁殖生物学会が、設立当時から現在まで、同じ使命感を共有する研究者の方々が密接につながっている場であり、日本の繁殖生物学の最先端の場であり続けていることを改めて実感することができました。そして、私自身の研究のホームグラウンドでもある日本繁殖生物学会について、研究者としては見習いである私たちの世代も学会を盛り上げていけるように頑張らなければ、と大変励みとなったシンポジウムでした。
- 若手企画シンポジウム 感想文
- 岩手大学大学院 動物科学専攻 家畜繁殖学研究室
- 伊藤 杏美
- 私は今回初めて日本繁殖生物学会に参加しました。もちろん若手企画シンポジウムへの参加も初めてでした。帯広に来る前、シンポジウムへの参加はあまり考えていませんでした (すみません)。しかし、学会会場で興味深い発表や、もっと話を聞いてみたいと思った先生方と出会ったことで、せっかく来たのだから参加できる企画にはすべて参加しよう!! という意欲が強くなりました。すぐにこのシンポジウムへの参加を決意しました。
- 学会会場には至る所に若手企画シンポジウムのチラシが貼ってあり、軽いノリでたくさんの人が集まることを期待する一方、ちゃんと話すことができるだろうか、すごく難しい内容だったらどうしよう、という不安もありました。結果はと言うと、不安はすべて杞憂に終わりました。前多先生のお話は大変興味深く、また新しい友人や、ポスター発表を聞いてくださった方々と楽しく会話することができ、その方たちをきっかけにさらに多くの人と話すこともできました。お酒や食事を交えてのシンポジウムだったからか、気兼ねなく話しかけることができ、楽しい時間を過ごすことができました。
- 2時間のシンポジウムはあっという間に終わってしまいましたが、大変充実した時間でした。前多先生のお話や、多くの方との会話は、自分の物事の考え方に少なくない影響を与えてくれました。来年は迷わず参加すると思います。最後になりますが、このようなすばらしいシンポジウムを企画してくださった皆様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。