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学会案内

理事長挨拶

束村博子さん

公益社団法人日本繁殖生物学会理事長
束村博子
名古屋大学大学院生命農学研究科動物生殖科学教授
名古屋大学副理事・男女共同参画センター長

 この度、公益社団法人日本繁殖生物学会理事長を拝命いたしました。日本繁殖生物学会は、1948年に家畜繁殖研究会として発足した世界でも有数の歴史ある学会です。本会は1986年に「家畜繁殖学会」となり、さらに1995年に名称を「日本繁殖生物学会」と改称し、繁殖学を基盤とした学問を構築・深化させながら発展してきました。また2017年から公益社団法人となった本学会は、広く社会へ貢献することが期待されています。

 会員のアクティビティは極めて高く、本会は国際的に活躍する多数の会員により支えられ発展し続けています。2019年9月から、この歴史ある学会の理事長の重責を務めることを誇りに思うとともに身が引きしまる念いです。今後も国内外の幾つもの生殖科学関連学会の中でプレゼンスを示し続け、会員の皆さまにとって魅力ある学会運営に努めたいと思います。そのために、新しい理事の方々とともに本学会をさらに充実・発展させるためのさまざまな取り組みを行ってまいります。本学会は、私にとって学生時代から今に至り、様々な方々との出会いを通じて研究者としての現在の自分を育ててくれた大切な学会です。世に沢山ある学会の中で特別な存在である本学会の運営に、責任感と愛情をもって当たる所存です。

 学会の発展や運営強化、さらなる改革には理事、評議員、各種委員など役員のみならず、学生や若手を含む全ての会員の皆さまのご協力が不可欠です。益々のご支援とご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。以下に、今後の活動の指針を述べさせて頂きます。

公益社団法人としての取組
 本学会は、故前多敬一郎元理事長や田中知巳前庶務理事らの多大なご尽力により、2016年2月から、「一般社団法人日本繁殖生物学会」に、さらに2017年9月に「公益社団法人日本繁殖生物学会」へと改革されました。繁殖学は家畜の生産性に直結する学問です。本学会はわが国や世界の畜産学の発展に貢献し、とりわけ家畜の生産性の向上や畜産物生産の安定化に資する研究成果を世に発信しつつ、一般の方々が畜産学・繁殖学への理解を深めて頂くための啓発の責務を負っています。これまでも公開講座を通じて、一般の方々に家畜の繁殖やヒトを含めた性の課題について情報提供や啓発活動をして参りましたが、今後はより一層それらの広報・啓発活動に力を入れたいと思います。

多様性(ダイバーシティ)強化により全ての会員が活躍できる学会に
 故前多敬一郎元理事長は、「多様性(ダイバーシティ)」を重要なキーワードに掲げ、本学会を老若男女あるいは国籍にかかわらず、すべての会員が活躍できる学問の場とすることをポリシーとして学会運営をリードしてきました。その成果により、現在では理事会の約16%を、評議委員会の約22%を女性会員が占めています。ただし、学生会員に占める女子学生比率(4割強)に比べて、正会員に占める女性比率(2割弱)は大きく減少することから、とりわけ女性正会員の増加が取り組むべき課題であると考えます。新体制となる2019年度以降も、多様性の重要性を継承し、この方針をさらに強化し、性別や年代によらず全ての会員が活躍できる学会を目指します。このため引き続き女性や若手の活動を奨励し、ベテランの方々の知恵を活かし、学問の発展と学会運営のさらなる充実により学会を活性化していく所存です。
 若手会員の増加は、学会の存続にも関わる重要な課題です。私はかつて高橋迪雄学会長(当時)のもとで、若手奨励策検討委員会の初代委員長に就任しました。当時のメンバーと共にさまざまな策を考えて会長に答申し、すぐに「若手企画シンポジウム」を開始しました。当シンポジウムが今でも学会の目玉イベントのひとつとして継続されていることはご存じの通りです。今では多くの学会で「若手企画シンポジウム」が立ち上がりましたが、繁殖生物学会が「先がけ」であったことも、ここに述べさせていただきます。若手を大切にし、学生会員から正会員への更新が今後も続いていきますように、若手を大切にする当学会のスタンスを継承してきます。

学会の国際化と発信力のさらなる強化
 本学会の公式学術誌Journal of Reproduction and Development (JRD)は、繁殖生物学に関する研究論文を世界に向けて発信しつづけており、国際誌として高く評価されています。本誌の歴史は古く、1955年に前身としての家畜繁殖研究会誌が刊行されました。現在に至るまで発展しつづけるJRDは学会員の研究レベルの高さを示す象徴のひとつです。今後も、新たな編集長と編集委員と連携し、本学会の学術雑誌JRDのさらなる発展と会員へのサービスの充実を目指します。
 また、今後も会員の優れた研究成果を国際シンポジウムなどを通じて積極的に発信し、本学会のプレゼンスをさらに高めていくことを目指します。長きに渡り継続開催してきた日中韓合同シンポジウム(日韓は2004年、日中韓は2010年より)、長年の歴史を有するポーランドとの合同シンポジウム(2005年より)、タイ王国繁殖学会との合同シンポジウム(2014年より毎年開催)等、本学会はさまざまな国際的取組をしてきました。さらに、本会が沖縄にて主催した第4回国際生殖生物学会(The World Congress of Reproductive Biology*:WCRB2017)の成功は、会員の皆さまの記憶にも新しいことと思います。WCRB2017の主催により国内外の生殖生物学関連分野の研究者へ本学会の存在感を示しただけでなく、この国際会議が、日本政府観光局より「国際会議誘致・開催貢献賞」を受賞したことも、公益社団法人としての大きな貢献を示す成果となりました。WCRBについては、日本繁殖生物学会が日本で唯一のカウンターパートとして、2008年に開催された第1回大会から共同開催してきました。生殖を専門とする農学系や医学系の学会が数多く存在する中で、大変名誉なことと考えます。新体制となった今後も、これらの国際的な発信を通じて、世界での本学会のプレゼンスを高めていく所存です。
*第1回会議を米国ハワイ(2008年、the Society for the Study of Reproduction主催)第2回会議を豪国ケアンズ(2011年、the Society for Reproductive Biology主催)、第3回会議を英国エジンバラ(2014年、the Society for Reproduction and Fertility主催)で開催。

将来計画検討委員会からの答申に対する取組
 故前多元理事長の諮問に対する本学会将来計画検討委員会の井上直子委員長の答申(2017年)には、1.合宿型若手セミナーの開催、2.優秀発表賞の見直し、3.ポスター発表形式の変更、4.公募型シンポジウムの開催、5.教育講演の実施、6.理事長提言の実施、7.書籍「繁殖生物学」の改訂、8.日本繁殖生物学会Webページの刷新、9.共同セミナーやシンポジウム等の開催による関連学会との連携の9項目が提案されています。これらの中で、1~5の項目は、関連委員会委員の皆さまのご尽力により既に実施されました。また「繁殖生物学」の改訂も編集担当者のご尽力により着実に進められているところです。今後は学会Webページを充実させ、会員の素晴らしい活動の「見える化」に務めて会員のみなさまのお役に立つ学会として発展させてゆく所存です。さらに関連学会との連携の強化を図り、その取組を通じて会員増にも務める所存です。

会員の増加と財政基盤の強化・充実
 本学会のさまざまな取組や運営は、基本的には会員からの会費により支えられてきました。今後は、公益社団法人として貢献するための財政基盤の強化を図りたいと思います。具体的には、会員の増加を図ると共に、会員だけでなく一般の方々からの寄附も募り、世の中に有益な取組を実施し情報発信をしてゆく所存です。皆さまのご理解とご協力を切にお願い申し上げます。

終わりに:会員のみなさんに愛され大切にされる学会へ
 本学会の最大の強みは、会員のみなさん一人一人の研究力と人間力の高さです。本会員は、畜産学・獣医学の領域としての繁殖生物学できわめて高い学問レベルを有しており、また、JRDの発信力もずば抜けています。現在、沢山の関連学会が存在しますが、その中で本学会を「ホーム学会」として下さる会員の増加を目指し、全ての会員に愛され大切にされる学会であり続けられるよう努力して参ります。繁殖分野の学会としての世界最古の歴史と、優れた研究者集団としての誇りをもちながら、新たな歴史を作っていきたいと思います。みなさまのご協力を切に願っております。

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