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第3回若手サマーセミナー 報告

  • 第三回若手サマーセミナー 報告書

  •  2021年9月21日にオンライン上にて開催された、第3回若手サマーセミナーについて報告いたします。本セミナーは、分野の垣根を超えた若手研究者間の交流、情報や知識の共有、これらを通じた研究モチベーションの向上を目的とした合宿型セミナーですが、本年度は新型コロナ感染拡大防止対策としてZoomを用いて行いました。若手奨励策検討委員と学生運営委員が中心となって企画・運営し、今回は第3回目となります。
     今回は、夏のコラボ研究甲子園、みんなで最強の研究テーマを考えようというテーマとしました。このテーマは、コロナ禍のいまだからこそ、なかなか繋がりにくい他大学の学生や研究者と、互いにアイデアを出しあいながらロマンに溢れた新しい研究計画を目指すことでコミュニーケーションを深められたらと考え、決定しました。
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  • <参加者>
    学部生        1名
    大学院生(修士)   7名
    大学院生(博士)   8名
    ポスドク       1名
    オブザーバー・世話役 6名
    講師         1名

    <内容>
    09:00~09:15 開会式
    09:15~09:45 特別講演
    09:55~11:30 自己紹介&研究紹介
    12:30~15:00 グループディスカッション
    15:15~16:00 発表、質疑応答(YouTubeライブ配信)
    17:00~19:00 懇親会
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  • ・特別講師による講演会
     「実はおいしい不可能実験」
  • 講師 : 若山 照彦 先生 (山梨大学)
  •  まず、グループワークでなるべく挑戦的な研究テーマを考えられるよう、山梨大学の若山先生から「実は美味しい不可能実験」というタイトルでご講演いただきました。ご自身の研究活動の経験を基に、実験テーマの着想への至り方や、誰も取り組んだことのない、新規性の高い実験に着手する醍醐味をご教授いただきました。
     実際に行動すること、またやりきることの大切さを実感することができ、今後有意義な研究活動を行なっていく上での参考になりました。
     大変勉強になるお話、本当にありがとうございました。
  • 全体写真 一枚目
  • 全体写真 一枚目
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  • ・自己紹介
     招待講演の後は、参加者それぞれによる2分間のフラッシュトークで自己紹介&研究紹介を行いました。短い発表時間にもかかわらずとても良くまとまっており、参加者たちのセミナーへの強い期待を感じました。ほぼ初対面にもかかわらず、発表の後には他の参加者から研究内容や趣味についての質問が飛び交い、活発な交流を行うことができました。Zoom越しでセミナーの雰囲気を掴むことが難しい中、良いアイスブレイクとなったと思います。
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  • ・グループワーク
     休憩の後、4人ずつ4グループに分かれて本日のメインであるグループワークを行いました。それぞれのグループが自分たちで案を出し合い、SDGsの15のゴールに絡めながら、一つの研究計画を作りました。奇抜さや面白さを最も評価するという方針もあり、各グループが普段は考えないような突飛な実験を考案していました。
     グループワークはZoomのブレイクアウトルーム機能を用いて行いました。また、それぞれの資料を共有する場としてgoogleスライドというツールを使い、2時間30分でスライド形式の発表資料を作成しました。オンライン且つリアルタイムで協力して資料を作成するのは、ほとんどの参加者にとって初めてだったと思いますが、一度ツールの使い方を覚えてしまえばサクサクと分担作業を行っていました。
     2時間30分で案出し、研究内容の決定、ディテールの補完、発表資料の作成をすべて行うためとてもハードな時間設定だったと思いますが、最後の最後まで集中して取り組むことができたと思います。  
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  • ・発表
     各班の発表および質疑応答の様子は、学会会員限定でYouTube配信しました。2時間半のグループワークで考えた研究内容を、各班7分間でプレゼンしました。研究内容は、非常に面白く、創造と現実のはざまのような奇抜なアイディアが溢れた研究内容でした。発表後の3分間の質疑応答では、全ての班で活発なディスカッションが行なわれました。今回、奇抜さや面白さといった項目を重視することで、学年や分野に関係なく、参加者全員参加型の良い企画となったと思います。
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  • ・懇親会
     白熱したグループ対抗のコラボ研究甲子園から休憩を挟み、spatialchatを会場にしたバーチャル空間で懇親会を開催しました。
     はじめに、ドキドキの研究甲子園の結果発表と、各班に寄せられたコメントの紹介が行われました。結果発表の後は、学部生からポスドクまでが日中のグループ編成関係なしに、久しぶりに会った学生や、今回のサマーセミナーをきっかけに初めて知り合った学生とざっくばらんに顔を見ながら話すことができました。普段の研究の話や趣味の話以外に、グループディスカッションででたアイデアや発表までの経緯を紹介し合うと、発表には採用しなかったものの候補に挙がっていたアイデアが実は違う班の中でも挙げられていたことや、全く想像もできなかったような意見交流が繰り広げられていたことを知り、懇親会でもワクワクを味わうことができました。みなさま1日お疲れ様でした!
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  • ・若手サマーセミナーの企画に携わって〜学生運営委員の声①〜
  • 学生運営委員 東京農工大学
    芦部 詩織
  •  これまで2回参加者として参加した本セミナーは、自身の研究活動の中で非常に印象深いイベントとなっており、第3回目となる今回には運営側として携わる機会を頂けたこと感謝申し上げます。
     今回は、新型コロナウィルス感染症の影響で初のオンラインセミナー開催となりました。初めての試みのため、企画立案の道のりは非常に険しく、何十回とオンライン会議を重ねました。立案した企画のデモンストレーションも学生運営委員で何度も行ない、トライアンドエラーで精査されていく過程は、非常に有意義なものであったと自負しております。試行錯誤し迎えた当日は緊張感に包まれていましたが、これまで綿密に行なってきた修正のおかげで大きなハンプニングなく、非常に円滑で有意義なセミナーを行なうことができました。グループワークも刺激的かつ知的興奮に満ちており、全ての班で素晴らしい研究計画を立案できたと思います。セミナーを通して若手研究者間の交流を促し、互いの研究活動へのモチベーション向上に繋げられたと感じています。
     最後になりますが、参加者の皆様、先生方、運営委員の皆様に心より感謝申し上げます。約半年間の企画運営の経験は、自身の今後の研究人生において大きな糧となると確信しております。


  • ・若手サマーセミナーの企画に携わって〜学生運営委員の声②〜
  • 学生運営委員 広島大学
    濵井 奈津子
  •  繁殖学会への参加経験、またセミナーへの参加経験がないまま運営委員としてサポートの役割を遂行することになり、特に意見出しの場面で先生方や他のメンバーに迷惑をかけることも多かったと思いますが、優しく受け入れてくださり、一緒に作り上げることができ、心から感謝申し上げます。
     今回のサマーセミナーは、対面とオンライン、どちらで開催された場合でも対応できる様2パターンの開催方法を模索することから始めました。最終的にオンライン開催に決定しましたが、新たな試みであったことから、打ち合わせの段階で案出しに行き詰まったことを覚えています。前例がないチャレンジで不安も大きかったですが、何度も事前ミーティングや確認を重ね、セミナー当日は無事大きなトラブルなく企画を終了することができました。当日参加してくださった皆さんのご協力なくして成功することはできなかったと思います。また若手奨励策検討委員の先生方、学生運営委員の皆様、とても心強い存在でした。一緒に活動する中でたくさん学ばせていただきました。大変貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。
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  • セミナーに参加して〜参加者の声①〜
  • 名古屋大学大学院 動物生殖科学研究室
    土田 仁美
  •  私は第2回のサマーセミナーから連続で第3回も参加させていただきました。同世代の繁殖の研究者と繋がりを持ちたい、そして今回のテーマである「最強の研究テーマを考えよう」というグループワークに興味を持ち、参加者の方々とディスカッションをして刺激を受けたいと思い参加しました。
     若山先生のご講演では、誰も挑戦していない研究をやる楽しさを学ばせていただき、自身の研究のモチベーションにも繋がりました。グループワークでは全員が斬新な意見を出し合い非常に面白い議論をすることができ、スライド作成・発表まで楽しく活動させていただきました。発表では他のグループの研究テーマを大変興味深く聞かせていただき、全員の発想の豊かさに感動しました。発表後の懇親会で、各グループのグループワークの様子などを聞き、どのグループも柔軟な楽しい議論をしていて、充実した若手セミナーであったなと感じました。
     オンラインではありましたが、一昨年サマーセミナーで出会った他大学の同世代の研究者の方々と再び顔を合わせること、さらに新しく出会った方々と仲を深めることができました。普段の何気ない研究室の様子や研究の話、将来のことなども話すことができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。これからも若手サマーセミナーが、若手の研究仲間の交流を深め、繁殖生物学会を盛り上げていけるようなセミナーになることを期待しています。
     最後になりますが、オンラインで難しいことが多くあったと思いますが、このような素晴らしいセミナーを企画・運営していただいた委員の皆様に心より感謝申し上げます。
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  • セミナーに参加して〜参加者の声②〜
  • 岡山大学大学院 生殖生理学ユニット
    杉野 耀亮
  •  今回、若手サマーセミナーに初めて参加しました。担当教員の先生からセミナーについて紹介していただいたことがきっかけでしたが、せっかく学会に参加するのであれば他大学の方とより多くのコミュニケーションを取り、新しい交流や気づきなどがあれば良いと思い参加しました。
     もちろん、参加者のほとんどが初めてお会いする方々でしたので、セミナー開始時は緊張しましたが、他大学の先生による講演会や参加者それぞれの自己紹介や研究紹介を通して徐々に緊張もほぐれていきました。また、先輩方が気さくに話しかけてくださったおかげでコミュニケーションも進み、とても楽しい時間を過ごすことができました。「SDGs を達成する最強の研究テーマ」について考えるグループワークでは、グループ全員でアイデアを出し合った後に、意見交換をしながら研究テーマとして構築していき、先輩方の研究に対する思考を学べる良い機会であったと同時に熱中して取り組むことのできる楽しい企画でした。
     今回のセミナーはオンライン開催となってしまったため、参加者の皆さまと直接交流できなかったことは大変残念でしたが、とても貴重で有意義な経験をさせていただきました。最後になりますが、このような素晴らしいセミナーを企画、運営してくださった学生運営委員の皆さま、世話役の先生方に厚く御礼申し上げます。
  • 学生運営委員
    芦部 詩織(東京農工大学)
    本多 慎之介(京都大学)
    伊藤 大裕 (山梨大学)
    濵井 奈津子(広島大学)

    若手奨励策検討委員
    築山 智之(世話役・滋賀医科大学)
    中村 隼明(世話役・広島大学)

    主催:日本繁殖生物学会
  • セミナー参加者へのアンケート集計結果(抜粋)→ PDF, 787.0 KB PDF