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第2回若手サマーセミナー合宿 報告

  • 第二回若手サマーセミナー合宿 報告書

  •  8月20-22日に岡山県備前市閑谷学校にて開催された、第2回若手サマーセミナー合宿について報告いたします。本セミナーは、「分野の垣根を超えた若手研究者間の交流」を目的とした合宿型セミナーです。若手奨励策検討委員と学生運営委員が中心となって企画・運営し、今回は第2回目となります。
  • <参加者>
    学部生        3名
    大学院生(修士)   4名
    大学院生(博士)   8名
    オブザーバー・世話役 4名
    講師         3名

    <内容>
    20日:自己紹介・研究発表会・交流会
    21日:講演会・グループワーク
    22日:まとめ・解散

  • 1日目
    ・アイスブレイク

    参加者同士初対面の人も多いため、全員の名前と顔を覚えるための「積み木式自己紹介」を行いました。全員で輪になりまず最初の1人が自己紹介した後、隣の人が「・・・さんの隣の~~です」と自己紹介、さらにその隣の人は「・・・さんの隣の~~さんの隣の◯◯です」と続けていきます。進むにつれて難しくなっていきますが、みんなで助け合い最後まで到達しました。これから3日間一緒に過ごす15名の名前をしっかり認識できたことと思います。緊張していた空気も少し和らいだように思いました。  
  • アイスブレイク 1枚目

    グループワーク 2枚目
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  • ・研究紹介
    参加者が2分間フラッシュトークで研究内容を発表、進行・座長は学生運営委員が担当しました。さらに、プレゼンについて「内容」「発表資料」「話し方」「質疑応答」「将来性」の項目で互いに評価をし合い、用紙に書き込んで本人に返すことでフィードバックも行いました。2分間という短い時間で内容をうまく伝えるのはなかなか難しかったと思いますが、とてもよくまとめられていたと思います。質疑応答も活発で、学会の大会さながらの議論を展開していました。  
  • 研究紹介 1枚目

  • ・交流会  
  • 交流会 一枚目 交流会 二枚目
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  • 2日目
    ・特別講師による講演会

    「将来をより具体的に描くきっかけを作る」をテーマとし、海外留学や企業での研究、アカデミアでの研究といった経歴をお持ちの以下の3名の先生方にこれまでの経験についてお話して頂きました。

    「あなたは海外留学したいですか? それはなぜですか?」
    講師:米澤 智洋 先生 (東京大学)
    「アカデミアから企業 企業からアカデミアへと移って思うこと」
    講師:吉田 彩舟 先生 (東京慈恵会医科大学)
    「なりたい自分に近づくためのキャリアディベロップメント」
    講師:武内 歩 先生 (メルク株式会社)

    自分の進路をどのように決めたか、悩んだこと、大変だったこと、嬉しかったことなど、様々なご経験をお聞きすることができました。これから道を選ぼうとしている参加者にとって、将来のビジョンを描くための参考になりました。3名の先生方、本当にありがとうございました。  
  • 特別講師による講演会 一枚目 特別講師による講演会 二枚目 特別講師による講演会 三枚目 特別講師による講演会 四枚目
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  • ・グループワーク
    「マーケティング思考と”自分”の掛け算で知る効果的なコミュニケーション」と題して、武内先生のご指導のもと以下の2つを体験しました。
    1) 効果的なチームを作るために自分や相手の特性を知る
     異なる考え方を持つ人たちがチームを作り効果的に仕事を進めるためには、お互いの特徴を知る必要があります。そこで、参加者で仕事の進め方や物事の決め方などを軸にグループ分けし、同じグループで長所や短所などの「あるある」を話し合ったり (自分の特徴を知る)、別グループの「あるある」を聞いたり(異なる考え方を理解する) しました。また、「ストレングスファインダー」という資料を用いて、より細かな自分の個性について知り、参加者同士で紹介し合いました。チームメイトがどのように考えて行動しているのか、またお互いの欠点を補い合い長所を活かせるような、より良いチームワークの形成について考えるきっかけになりました。

    2) マーケティングの思考法を利用したフレームワーク
     ビジネスの世界では、新しい商品やトレンドを生み出すために政治や環境、また顧客、競合相手などを意識してニーズを見つけていきますが、その考え方を研究に応用してみようというフレームワークを実施しました。研究を進めていく上で何を意識するか、これまでとは違う視点で考えることができ、新しい気づきもありました。一人では気づかなかった部分も、グループで話し合うことで意見を共有できました。学生と若手研究者の間でも見るものが違い、とても興味深かったです。  
  • グループワーク 一枚目 グループワーク 二枚目

  • ・BBQ
     2日目の夜はBBQを行いました。この2日間で参加者同士すっかり打ち解けており、準備から片付けまで素晴らしいチームワークでした。他愛もない話からラボの話、将来についてなどの深い話まで語り合える有意義な時間を過ごせました。

  • バーベキュー 一枚目 バーベキュー 二枚目 バーベキュー 三枚目 バーベキュー 四枚目

  • <まとめ>
     第2回目となる今回のサマーセミナーでも、若手研究者の交流だけでなく、プレゼンスキルの向上や今後のビジョン、研究へのモチベーション向上につながる有意義な時間を共有することができました。合宿形式ということもあり普段の学会期間中では決して味わえないような濃密な交流ができ、学生を中心とした若手研究者同士の横の繋がりを育むためには最良の機会だったと感じました。このつながりが今後も続き、将来の良いパートナーシップの基盤になることを心より願っています。
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  • 全体写真 一枚目


  • 学生参加者の感想
    若手サマーセミナー合宿の企画に携わって ~学生運営委員の声①~
  • 学生運営委員  舘林 亮輝
  •  昨年のサマーセミナーに参加し、多くの刺激を得ることができました。特にたくさんの他大学の学生と交流し、互いの研究について議論出来たことは、私にとって貴重な経験となりました。その時にこのサマーセミナーの運営側に興味をもち、私は運営委員になりました。
     昨年の10月に運営委員のメンバーが決まり、開催時期や開催場所の話し合いからスタートしました。私の中で一番決めることが難しかったのは、セミナーのスケジュールでした。自由度が高く自分達の思う通りにスケジュールを組んでいける状態は、いろいろな意見も出るし、何が正解なのかは終わってみないと分からないしと少し不安を感じました。しかし、運営委員の中で意見を交わし、より良い案を反映していくことで今回のサマーセミナーを組み上げることができました。
     セミナーが終わった後の参加者の皆様の声から、若手研究者間の交流の場として、また今回のテーマとしてきた「自分の将来をより具体的に思い描くきっかけを作る」場として、今回のサマーセミナーが機能してくれたのではないかと思っています。自分にとっても、様々な難しさや自身の足りない部分等を気付かされる機会となりました。開催前は昨年のような場を作れるのか不安でしたが、1歩目とは歩幅が違うかもしれませんが、若手サマーセミナー合宿としてのしっかりとした2歩目になれたのではないかと思っています。
     最後になりますが、参加学生の皆様、講師の先生方、運営委員の皆様など多くの方々の協力によりこの若手サマーセミナー合宿を開催することができました。本当にありがとうございました。


  • サマーセミナーに参加して ~学生運営委員の声②~
  • 学生運営委員 森川 莉帆
  •  去年の学会でお声を掛けていただき,前年度のセミナーには不参加だったにも関わらず,運営委員としてサマーセミナーに参加しました。初めのうちは,お話したことのないメンバーの中での意見出しに躊躇しましたが,何度も話し合いを重ね,顔合わせも行い,メンバーとの距離が近づいたように感じました。
     今回のサマーセミナーでは,学会ではできないことをしようと,異分野の方や様々な経験をされている方をお呼びし,お話を聞くことを中心としました。企画がどうなるのかわからない点もあり,不安もある中当日を迎えましたが,自分を見直し,将来活躍するためのビジョン作りの良いきっかけになったと思います。若手研究者間の交流の場では,沢山の同志と出会い,有意義な時間を過ごすことができました。運営自体には,至らぬ点が多々あったため,以降の企画に繋げていければと思います。
     最後になりますが,サマーセミナーに運営委員として参加でき,とても貴重な経験ができました。このような機会を与えていただき,本当にありがとうございました。
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  • セミナー合宿に参加して ~参加者の声①~
  • 山梨大学大学院 若山研究室
    伊藤 大裕
  •  自分の研究紹介をするコーナーでは、厳密に2分が計られるなかで研究紹介を行いました。日々研究室内で話しているとなかなか気づけませんが、自分の研究を初めて知る聴講者に向けて簡潔に発表することの難しさを痛感するとても良い機会となりました。背景も含めて自分の研究を的確に伝え、そのうえで内容を理解してもらう技術は練習が必要ですが、これから研究成果を発信し続けるうえで不可欠なテクニックであり、今後も練習していきたいと思います。先生方のご講演では、海外での研究スタイルや、自分の立ち位置、他者との関わり方について、貴重な体験談を踏まえながら教えていただき、新しい考え方に触れ、これからの自分の研究や他者とのコミュニケーションに対する考え方を見つめ直すことができました。さらにグループワークでは、普段考えたことのない視点から研究の進め方を考え、研究の視野を広く持つことの重要性を学びました。
     私は、昨年開催された第1回のサマーセミナーから、2年連続でセミナーに参加させていただき、久しぶりに顔を合わせた他大学の先輩方や同期、そして新たに親睦を深めた同志に会うことができました。普段の研究生活について、研究室外の先生方や学生と密な意見交換ができたことは、学内でできることではなく、このようなセミナーだからこそできたことであり、とても楽しく刺激的でした。前回または今回知り合うことのできたメンバーとの再会を期待し、来年のセミナーにも参加できたらと思います。最後になりますが、このような素晴らしいセミナーを企画してくださった運営委員の先生方、先輩方に心より感謝申し上げます。


  • セミナー合宿に参加して ~参加者の声②~
  • 鳥取大学農学部 獣医生化学研究室
    小島 美紀
  •  初めて若手サマーセミナー合宿に参加させていただきました。学部5年生になりましたが、私は将来どのように働きたいのか全く分からないまま夏休みを迎えようとしていたところ、担当教員の先生からこんなセミナーがあると紹介していただきました。セミナーのテーマが「将来をより具体的に描くきっかけを作る」とのことだったので、視点が広がればと思い参加することにしました。
      初日の研究報告では、同世代の人達が様々な研究を行っていて、とても刺激を受けました。その後の交流会で、研究内容や学生生活について詳しく聞き、研究者を志す方々の姿勢に触れることができました。二日目は、特別講師の方々の講演を聞かせていただきました。先生方の学生時代のことから、今の職業に至るまでの経緯、その時に考えていたことなど、たくさんのお話を聞くことができ、とても面白かったです。最終日のStrength Finderを用いた自己分析や、マーケティング思考を用いたグループワークは、新たな自分の強みを知り、その効果的な使い方を考えるきっかけとなりました。
     三日間を通して、学生同士だけでなく先生方ともたくさん交流を深め、様々な意見・考え方に触れることができました。このような貴重な体験をできてとても有難かったです。
  • 学生運営委員
    館林亮輝(名古屋大学)
    佐藤真里萌(東京大学)
    山中貴寛 (信州大学)
    森川莉帆 (神戸大学)
    伊藤さやか(岡山大学)

    若手奨励策検討委員
    山本ゆき(世話役・岡山大学)
    樋口雅司(世話役・鳥取大学)

    主催:日本繁殖生物学会
    後援:岡山工学振興会
  • セミナー合宿参加者へのアンケート集計結果(抜粋)→ PDF, 317.0 KB PDF