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第1回若手サマーセミナー合宿 報告

  • 第一回若手サマーセミナー合宿 報告書

  •  8月16日から18日まで、東京大学付属牧場(茨城県笠間市)にて開催された、若手サマーセミナー合宿について報告いたします。本セミナーは、前多敬一郎前理事長の発案により、「分野の垣根を超えた若手研究者間の交流」を目的として、今年初めて開催されました。
     今回は「ボスと共同研究するなら」というテーマのもと、講師の先生方を中心にグループディスカッションを行い、参加者同士が協力して新たな研究計画を立案しました。
     他にも自分の研究を1分間で紹介して、その面白さで優勝を狙う「PP1グランプリ!〜グループワークなんて知りまセン手権〜」や、東大牧場のツアー、BBQなどで親睦を深めました。
     合宿形式ということもあり、普段の学会期間中では決して味わえないような濃密な交流ができ、学生を中心とした若手研究者同士の横の繋がりを育むためには、これ以上ない最良の機会だったと感じました。

  • 東大牧場ツアー
  • 東大牧場ツアー 一枚目 東大牧場ツアー 二枚目
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  •  東大牧場の李先生に、牧場を案内していただきました。
     東大牧場の広さや、その設備の充実っぷりに感嘆の声が上がっていました。  

  • PP1グランプリ
  • PP1グランプリ 一枚目 PP1グランプリ 二枚目
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  •  自分の研究を1分間で紹介し、その面白さを競うPP1(ピンでプレゼン1)グランプリ。
     ランダムに分かれた3グループでそれぞれ代表を決め、その3人がみんなの前で発表し、チャンピオンを決めました。
     お酒が入っていたこともあり予想を遥かに超えた盛り上がりをみせ、お互いの距離が一気に縮まりました。  

  • 講師の先生方によるご講演と質疑応答
  • 講師の先生方によるご講演と質疑応答 一枚目 講師の先生方によるご講演と質疑応答 二枚目 講師の先生方によるご講演と質疑応答 三枚目 講師の先生方によるご講演と質疑応答 四枚目
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  • 今回は畜産をメインテーマに、3名の先生方にお越しいただきました。
     「情報工学から考えるIoTと畜産の未来」
       講師:小川哲司先生 (早稲田大学 知覚情報システム研究室)
     「国境を越える臨床獣医師:基礎研究から臨床応用まで」
       講師:森田康広先生 (名古屋大学 動物生産科学研究室)
     「ゾウからウシへ −“大”動物の生殖メカニズム−」
       講師:山本ゆき先生 (岡山大学 動物生殖生理学研究室)
     IoTや臨床獣医、そして希少動物と、幅広いお話を聞くことができました
     講演後には3グループに分かれてローテーションで質疑応答の時間を設け、疑問を解決するまでじっくりとディスカッションをしていました。  

  • グループワーク
  • グループワーク 一枚目 グループワーク 二枚目 グループワーク 三枚目 グループワーク 四枚目
  • グループワーク 五枚目
  •  それぞれが希望する講師の先生と一緒に、グループワークを行いました。
     「ボスと共同研究するなら」というテーマのもと、ボスのテーマと学生自身のテーマをうまく融合、もしくは全く新しいテーマの構築を試みます。
     今回はアイデアソンという議論の形式を用いました。
     はじめにひたすら研究アイデアを付箋に書き出し、その後に一つ一つのアイデアに対してディスカッションをして、テーマを一つに絞ります。
     次にそのテーマに対してどのようなメソッドで取り組むか、着地点をどう設定するかを話し合い、研究計画を構築していきます。
     今回参加した学生のほとんどが初めて体験する形式でしたが、手探りで進めつつも活発な議論を展開していました。

  • 発表
  • 発表 一枚目 発表 二枚目
  • 発表 三枚目
  •  それぞれのグループの代表者が、構築した研究計画の発表をしました。
     発表だけではなく、他グループやオブザーバーの先生方から鋭い質問・指摘が飛び交いました。
     仮想の研究計画であるにもかかわらず、まるで学会で発表しているかのような本格的な雰囲気で進行しました。
     発表後には投票も行われ、最多の票を集めたグループが夜のBBQで表彰されました。

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  • 山本先生班 「卵管の体外器官培養系の確立」
  • 山本先生班
    「卵管の体外器官培養系の確立」
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  • 小川先生班 「人工知能と畜産のかかわり方の再定義」
  • 小川先生班
    「人工知能と畜産のかかわり方の再定義」
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  • 森田先生班 「暑熱環境を活かした新規肉用牛の作出」
  • 森田先生班
    「暑熱環境を活かした新規肉用牛の作出」
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  • BBQ・懇親会
  • BBQ・懇親会 一枚目 BBQ・懇親会 二枚目 BBQ・懇親会 三枚目 BBQ・懇親会 四枚目 BBQ・懇親会 五枚目 BBQ・懇親会 六枚目
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  • 若手サマーセミナー合宿の企画に携わって ~学生運営委員の声①~
  • 学生運営委員  日下 裕美
  •  今年3月、学生運営委員のメンバーは初めての顔合わせ兼打合せのために東京大学に集結しました。それから約5か月後に、こんなにも有意義かつ活発な学生間の交流ができるとは、おそらく運営委員の誰一人として想像していませんでした。
     若手サマーセミナー合宿の企画の段階で一番悩んだこと、それは、異分野で研究をする学生を集めて何をしようか、という点に尽きました。私たち運営委員も、もちろん異なる分野で研究する者同士であるため、企画当初から面白いほど関心事は異なったものでした。議論の末、『自分たちが楽しめる企画をやろう』という、かなり自分本位な結論に至ったわけですが、これが功を奏しました。この意思統一により、運営委員一人ひとりがお互いのアイデアを尊重し、出来る限り企画に反映させようと努力し、自分たちのモチベーションを高め合いました。その結果、新しい視点でのグループワークや親睦を深めるためのPP1グランプリなど、私たち独自の発想による企画が誕生しました。すべての企画が完璧であったわけではありませんが、それぞれのアイデアが詰まったこの合宿は、参加学生や講師の先生方、サポートしてくださった先生方の力を借りて、それぞれの記憶に残る唯一無二のものになったのではないでしょうか。
     最後になりますが、私は運営委員の仕事を通しこのセミナー合宿に参加したことで、たくさんの仲間や知り合いができたことを嬉しく思っています。このような貴重な機会を与えていただき、本当にありがとうございました。


  • 若手サマーセミナー合宿の企画に携わって ~学生運営委員の声②~
  • 学生運営委員  佐々木 拓弥
  •  初めての試みということもあり最初は何をしていいのかもわからず手探りでしたが、「みんなに楽しんでもらえる企画にするために、まず自分たちが楽しめる企画に」をモットーに企画準備を進めました。
     開催日が近づくにつれ「この企画内容で大丈夫だろうか?準備などに不備がないか?」という不安も募りましたが、講師の先生方や参加者のみなさんの助力もあり、なんとかサマーセミナーを終えることが出来ました。
     今回の企画は、3人の講演者と参加者でアイデアソンを行い、研究計画を立案するというこれまでの若手企画シンポジウムにない内容でしたが、議論が白熱し目的であった若手同士の交流も達成することができました。またアンケートの抜粋にもある通り、多くの方からサマーセミナーに満足した、来年度以降も参加したいというお声をいただきました。運営委員の一人として今回のサマーセミナーは成功だったと自負しています。一方で至らない点も多々あり反省すべき点も見つかったので、来年度以降の企画に反映しより良いサマーセミナーへ発展していければと思います。
     最後にサマーセミナー開催にご協力くださった東京大学付属牧場のみなさまおよびこのような機会を与えてくださった繁殖生物学会のみなさまに感謝申し上げます。
  • 若手サマーセミナー合宿の企画に携わって 写真
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  • セミナー合宿に参加して ~参加者の声①~
  • 宇都宮大学大学院 家畜繁殖生理学研究室
    芦部 詩織
  •  今回、同世代の研究者との交流を目的に若手サマーセミナー合宿に参加させて頂きました。
     アイディア満載のユーモア溢れる企画を通して、楽しみながら互いの研究や考えに触れることで、あっという間に参加者と打ち解け合うことができました。お互いの研究分野は異なりますが、同じ目標に向かって日々邁進している同志を得られたことは、将来へのかけがえのない財産となりました。これからも、若手サマーセミナー合宿参加者として長きにわたって交友を深めていければと思います。そして、出会った研究者達と、近い将来共に繁殖の分野で活躍をする、という期待と決意を抱きました。また、特別講師を招いたグループワークは、非常に有意義かつ刺激的な企画でした。自分では思い至らなかった多角的視点に触れることやディスカッションを深める過程は、知的興奮に満ちた素晴らしい時間でした。
     切磋琢磨し合える同志との出会いと研究交流の場が今後も定期的に設けられ、これからの繁殖生物学会を担う研究者の登竜門のようなイベントとなることを期待しています。
     最後になりますが、このような素晴らしいセミナーを企画してくださった皆様に心より感謝申し上げます。


  • セミナー合宿に参加して ~参加者の声②~
  • 信州大学大学院 保地眞一研究室
    山中 貴寛
  •  指導教員から「こんな企画があるよ」と紹介していただいたことがきっかけで、同世代の研究者との交流を期待して今回のサマーセミナーに参加してみました。参加者は博士・修士課程の大学院生が多かったため、異分野であったとしても研究のマニアックな話が通じ、とても居心地が良かったです。セミナー期間中のグループワーク企画『夏休みの自由研究 with B !!!』を中心に、自分とは違う視点や意見を持った人達と活発に議論できたことがとくに印象に残っています。「講師の先生が自分のボス」という設定で「ボスと共同研究をするならどうするか」を議論するグループワークは新鮮で、自分の考え方の視野を広げる良い機会になりました。全体を通して、プレゼンテーションをする機会が多かったので、自分自身の研究を知ってもらったり他分野の知識を取り入れたりすることが自然と行える環境にあったと思います。友人・知人の枠を拡げられていたことは、翌月に信州大学でお世話させていただいた第111回日本繁殖生物学会上田大会において強く実感できました。サマーセミナーに参加していたメンバーのほとんどが上田大会に参加してくれて、ずっと昔から知り合いだったかのように自然と会話がはずみました。また、同メンバーの研究発表を聞いて忌憚ない意見交換をすることもできました。このサマーセミナーにおける経験(カードマジック披露も含む)は将来を模索する自分にとって大きな財産になると確信しています。企画・運営くださった委員の皆様に感謝申し上げます。
  • 文責 若手サマーセミナー合宿運営委員
    真方文絵(運営委員長・東京大学)
    岡本麻子(県立広島大学)
    高橋宙大(東京大学)
    佐々木拓弥(名古屋大学)
    伊丹暢彦(東京農業大学)
    日下裕美(北里大学)
    硲野健(帯広畜産大学)
  • セミナー合宿参加者へのアンケート集計結果(抜粋)→ PDF, 601.0 KB PDF