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第19回若手企画シンポジウム 報告

  • 第113回日本繁殖生物学会仙台大会(Web)で開催されました第19回若手企画シンポジウムについて報告いたします。今回のシンポジウムでは「若手オンザリモートデスク」と題し、優秀発表賞にノミネートされた方々に話題提供者となっていただき、幅広い年代の研究者による本音ベースの熱い議論が約2時間にわたって繰り広げられました。また、今回の企画では、新たな試みとしてWeb会議システムRemoを用いたリモート形式で実施しました。

  • 若手オンザリモートデスクの紹介 一枚目

  •  奥山先生(大分大)、中村先生(広島大)のお二方の先生による軽妙なトークを交えた司会進行のもと、話題提供者のフラッシュトークから企画が始まりました。その後、各デスクに分かれて話題提供者を囲み、研究内容を始め、研究活動を行いながらの育児について、コロナ禍での研究活動ではどのような変化があったか、といったものまで、対面での学会さながらに議論が展開されていました。

  •  本企画シンポジウムには、学生会員24名および有識者の先生33名の合計57名の参加登録がありました。ご参加いただいた皆様に、若手企画シンポジウムメンバー一同、心より感謝申し上げます。当日のアンケート結果では、初めてのオンライン企画ではありましたが、多くの参加者同士の積極的な交流があったことが見受けられます。また、子育て中の研究者が自宅から参加できたところも特に印象的でした。 若手

  • 若手サマーセミナーと合わせて若手奨励策検討委員会では今後も若手会員の活躍を後押しできるような企画を考えてまいりますので、次回の若手企画シンポジウムにも是非ご参加ください。最後にご協力いただきました東北大学の関係者の皆さまに暑く御礼申し上げます。

  • 若手オンザリモートデスクの紹介 二枚目

  • **アンケートの集計結果はこちら**

  • 話題提供者の紹介
    ・中村 圭吾さん
     (東京大学大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻獣医薬理学教室)
     「妊娠ウシにおける子宮内エクソソームのIFNT非依存的な効果」
    ・高木 遥香さん
     (山口大学大学院医学系研究科産科婦人科学講座)
     「転写共役因子PGC1αはC/EBPβ、p300と転写複合体を形成し
      エピゲノム変化を誘導することで脱落膜化に貢献する」
    ・酒井 駿介さん
     (岡山大学大学院環境生命科学研究科農生命科学専攻動物生殖生理学研究室)
     「暑熱環境下におけるウシ子宮内膜間質細胞は小胞体ストレス応答経路を
      介してIL-6発現を増加させる」
    ・舘林 亮輝さん
     (名古屋大学大学院生命農学研究科動物科学専攻動物生産科学研究室)
     「ウシ子宮内膜side population(SP)細胞の遺伝子発現解析と
      分娩後におけるSP細胞割合の推移」
    ・今井松 健也さん
     (東京大学大学院農学生命科学研究科獣医解剖学教室)
     「マウス胎子期精巣における新規性転換系の樹立と
      その卵巣化メカニズムの解析」
    ・船屋 智史さん
     (東京大学大学院新領域創成科学研究科先端生命科学専攻)
     「マウス着床前初期発生における遺伝子発現プログラムへの
      ヒストン変異体H3.1/3.2の関与」
    ・梅津 康平さん
     (東北大学大学院農学研究科動物生殖科学分野)
     「ウシにおける凝集精子の特性と役割」
    ・相澤 竜太郎さん
     (量子科学技術研究開発機構量子医学・医療部門放射線医学総合研究所)
     「短期間の高脂肪食摂取がマウス卵子の脂肪滴量に及ぼす影響の解析」

  • 参加者からの寄稿
  • 「若手企画シンポジウムに参加した感想」
  • 東京大学大学院 農学生命科学研究科 獣医薬理学教室
    中村圭吾
  •  昨年に続き、今年も若手企画のパネリストを務めさせて頂きました。ただし、今年は、新型コロナウイルスの影響で、初めてのオンライン開催となり、どんな雰囲気になるのか不安を抱えながら当日を迎えました。しかし、終わってみれば、かなり満足度の高いものでした。若手企画は、オンライン上の仮想部屋を通じて行われ、同年代の研究者や先輩方と、研究の話から、私生活の話まで、語り合うことができ、オンラインながら、他の参加者と打ち解けることができました。また、今後のキャリア選択やコロナ禍での研究について議論した際、若手の中でも様々な立場の方と意見や考えを共有することができ、私自身身の引き締まる思いでした。
     最後に、新型コロナウイルスの影響で状況が一変し、スタッフの皆様におかれましては、準備や当日の運営に関し、大変なご苦労があったことと拝察いたします。改めて、ここまで楽しめる会を準備、運営してくださったスタッフの皆様に深く感謝いたします。


  • 「学会に初めて参加して」
  • 岡山大学農学部総合農業科学科 動物生殖生理学研究室
    杉野耀亮
  •  私は、今回初めて繁殖生物学会に参加させて頂きました。オンラインでの開催であったためか、学会の雰囲気をなかなかつかめない状況で2日目を迎えましたが、先生や先輩に声をかけて頂き、若手企画シンポジウムに参加させて頂きました。初めての学会で知り合いは同じ研究室の先生と先輩と同期のみ、また、まだまだ知識の浅い学部生が気軽に参加できるものなのかと、シンポジウムが始まるまでは緊張と不安でいっぱいでしたが、終わってみれば多くの先生や先輩方とつながることができ、とても楽しい有意義なシンポジウムでした!シンポジウムでは優秀発表賞にノミネートされた先輩方を囲み、優秀発表賞の研究テーマや日々の研究生活の出来事などについてお話を聴くことができ、様々な大学の方々が参加される学会ならではの経験をさせて頂きました。率直に、他大学にはこんなことをして頑張っている方々がいらっしゃるんだなということを知ることができ、今後の研究活動に対するモチベーションアップにつながりました。また、学会って想像していたものよりも面白くて、楽しいものなんだなと感じることができました。最後になりましたが、昨今の新型コロナウイルスによる厳しい状況の中、このような素晴らしいシンポジウムを企画・運営してくださった皆様、また、貴重なお話を頂いた皆様に深く感謝申し上げます。貴重な体験をありがとうございました。

  • 文責:若手奨励策検討委員会