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第18回若手企画シンポジウム 報告

  • ポスター
    第112回日本繁殖生物学会札幌大会(北海道大学)で開催されました第18回若手企画シンポジウムについて報告いたします。今回のシンポジウムでは「若手オンザデスク」と題し、優秀発表賞にノミネートされた方々に話題提供者となっていただき、鮭のちゃんちゃん焼きや北海道産チーズといったご当地ならではの美味しい食べ物を囲みながら、幅広い年代の研究者による本音ベースの熱い議論が約2時間にわたって繰り広げられました。
     中村先生(岡山理科大)、奥山先生(大分大)のお二方の先生による巧みな掛け合いによる司会進行のもと、「みんなでお悩み解決しようタイム」と題してアンケートに寄せられた悩みに話題提供者が答えるという企画では、「ノックアウトマウスが欲しい」といったものから、研究から研究活動を行いながらの育児について、さらには「出会いがない」といった切実(?)なものまで、若手企画ならではの相談が寄せられ、それに対する親身な回答に対し、大いに会場が湧きました。
     本企画シンポジウムには学生会員37名、有識者の先生方57名の合計94名の参加登録がありました。寄付をいただけた先生方、またシンポジウムに参加いただいた皆様に、若手企画シンポジウムメンバー一同、心より感謝申し上げます。当日のアンケート結果では、初めての若手企画シンポジウム参加者が多いなかで、多くの参加者同士の交流があったことが見受けられます。若手サマーセミナーと合わせて若手奨励策検討委員会では今後も若手会員の活躍を後押しできるような企画を考えてまいりますので、次回の若手企画シンポジウムにも是非ご参加ください。最後にご協力いただけた若手企画シンポジウムのグループの皆さま、および北海道大学の関係者の皆さまに暑く御礼申し上げます。
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  • 若手オンザデスクの紹介 一枚目

  • 若手オンザデスクの紹介
    ・内田 あやさん(東京大学大学院農学生命科学研究科獣医解剖学教室)
     「生体精巣内ビーズ移植法による精原幹細胞ニッチ関連因子の機能解析」
    ・中村 圭吾さん(東京大学大学院農学生命科学研究科獣医薬理学教室)
     「子宮内エクソソームmiR-98による胚接着時の母体免疫系の抑制」
    ・佐野 宙矢さん(東京農業大学大学院農学研究科動物生殖学研究室)
     「パルミチン酸は胎盤において免疫細胞を動員しNLRP3 Inflammasomeの
      活性化を介して流産を引き起こす」
    ・酒井 和哉さん(東北大学大学院農学研究科動物生殖科学分野)
     「精子エピゲノムを用いた早期精巣毒性バイオマーカーの探索」
    ・古田 明日香さん(長浜バイオ大学大学院エピジェネティック制御学研究室)
     「ES細胞は代謝シフトを介して全能性細胞へと変化する」
    ・長江 麻佑子さん(名古屋大学大学院生命農学研究科動物生殖科学研究室)
     「弓状核特異的Kiss1コンディショナルノックアウトラットを用いた
      GnRHパルスジェネレーターの同定」
    ・佐藤 真梨萌さん(東京大学大学院農学生命科学研究科獣医繁殖育種学研究室)
     「低栄養による性腺刺激ホルモン分泌の抑制を担う
      神経伝達経路とグルコースセンサーの同定」
    ・中西 寛弥さん(県立広島大学大学院総合学術研究科動物生殖生理学研究室)
     「マウス卵巣におけるコレステロール新規合成制御因子の発現とその役割」
    ・棟朝 亜理紗さん(東京大学大学院農学生命科学研究科獣医繁殖育種学研究室)
     「レンチウイルスベクターを用いたラット視床下部における
      κオピオイド受容体(KOR)陽性ニューロンの可視化とその局在および
      投射先の解析」
    ・樋口 智香さん(九州大学大学院医学研究院ヒトゲノム幹細胞医学分野)
     「受精後の母性タンパク質PIASyの分解は母性から胚性への移行に重要で
      ある」

  • 若手オンザデスクの紹介 二枚目

  • 若手企画シンポジウム感想
  • 「若手 being ambitious!」
  • 東京大学大学院 農学生命科学研究科 獣医解剖学教室
    内田あや
  •  私は今回初めて日本繁殖生物学会に参加させて頂いたのですが、有難い事に今回若手企画のパネリストを務めさせて頂きました。私は所属研究室からはソロ参加だったため知り合いも少なく少々不安に思っていたのですが・・そんな不安も吹き飛ぶほど楽しい会でした。予め発表用のポスターおよび卓上に並べるデータを用意して来てくださいと伺っていたので、「ポスター発表」および質問合戦・攻防をするのだと緊張しつつ臨みました。が、実際は非常に和やかな雰囲気で、少人数のグループで美味しいお酒・北海道グルメを肴に密にディスカッションを楽しむ事ができました。今回博士課程の学生でありながらパネリストとしてディスカッションをリードする立場に立てた事は、とても貴重な経験だったように思います。また、私の研究を「面白い」と思ってくださる方々と実際にディスカッションをし、各々の研究への応用可能性などを一緒に考える事で、論文をpublishする時とは違ったリアルタイムでの「生きた反響」を得る事ができ、研究へのモチベーションの向上に大いにつながりました。Q&Aコーナーでは研究に関する悩みだけでなく研究者としての生き方にも焦点を当ててくださり、若手の一人として学ぶところが大きかったです。最後に、このような若手研究者が主体性を持って活躍できる素敵な会を企画運営して下さった若手奨励策検討委員会の皆様に、この場を借りて改めて感謝申し上げます。

  • 若手オンザデスクの紹介 三枚目

  • 若手企画シンポジウムに参加して
  • 東北大学大学院農学研究科 動物生殖科学分野
    酒井和哉
  •  今回、日本繁殖生物学会大会の若手企画シンポジウム「若手オンザデスク」にて、話題提供者として参加させていただきました。発表日の夜であったこともあり不安と緊張の解けぬまま臨むこととなりましたが、委員の方々の軽快なトークと司会進行、美味しいお酒と北海道グルメのお陰ですぐに緊張も解け、大変楽しく有意義な時間を過ごすことができました。内容としては話題提供者のプロフィールや研究内容をまとめたポスターを題材としたグループワーク方式での議論・雑談が中心でしたので、学会発表より近い距離でのフランクな意見を学生・先生方から頂戴することができ、得難い機会となりました。特に、志を同じくする同年代の学生・若手研究者の方々と知り合えたことは本企画での一番の収穫でした(お陰様で、翌日の懇親会も大いに楽しませて頂きました)。同じ繁殖生物学という土台にありながらもそれぞれバラエティに富んだ研究をされており、改めてこの分野の幅広さ、奥深さを実感するとともに、この個性的な方々に負けないよう、私も頑張らねばと身の引き締まる思いでした。本企画で得た経験とモチベーションを糧に、繁殖生物学の発展に少しでも貢献できるよう日々邁進していこうと思います。末筆ではございますが、世話人の塚本先生をはじめ、シンポジウムを企画・運営して下さった皆様、貴重なお話を頂いた皆様へ深く感謝申し上げます。

  • 若手オンザデスクの紹介 四枚目