第6回若手サマーセミナー 報告
- 第6回 若手サマーセミナー報告書
- 2024年9⽉22⽇に名古屋⼤学 野依記念学術交流館にて開催された第6回若⼿サマーセミナーについて報告致します。本セミナーは、「他分野からの情報や知識の共有」、「分野の垣根を超えた若⼿研究者間の交流」、これらを通じた「参加者⾃⾝の研究モチベーションの向上」を⽬的としており、若⼿サマーセミナー学⽣運営委員が中⼼となって企画・運営しております。昨年度に引き続き、本年度も完全な対⾯形式にて⾏いました。
第6回となる本セミナーは、「君たちはどう活かすか? 〜アカデミア?企業?それとも…?〜」と題し、昨今多様化する⼤学・⼤学院卒業後のキャリアデザインについて学ぶため、2名の先⽣⽅からご⾃⾝のキャリアパスについてご講演いただきました。また、キャリアデザインの1つとして「共同事業」に注⽬し、学⽣と先⽣⽅で協⼒しながら事業の発案に挑戦しました。
- 第5回目となる今年は、若手研究者の交流を深めながら、狭い領域にとらわれないアイデアを生み出す力、そして将来のビジョンを描くためのヒントを学ぶことができないかと考えました。そこで、「繁殖×○○=∞ -繁殖分野の垣根を超えた次世代の研究を考えよう-」と題し、分野の異なる3名の先生方にご講演いただき、繁殖分野を超えた次世代の研究を考える企画を立案しました。
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- <参加者>
学部⽣ 6名
⼤学院⽣(修⼠) 7名
⼤学院⽣(博⼠) 8名
オブザーバー・世話役 4名
講師 2名
<内容>
16:45-17:00 受付
17:00-17:05 開会挨拶
第1部「失敗談から最⾼のキャリア形成を考えよう!」
17:05-17:30 講演① 内⽥あや 先⽣(ジャクソン・ラボラトリー・ジャパン株式会社)
17:30-17:55 講演② 本多新 先⽣(⾃治医科⼤学)
17:55-18:00 休憩
第2部「領域の垣根を越えて共同事業を⽴ててみよう!」
18:00-19:25 グループワーク・プレゼンテーション
19:25-19:40 先⽣⽅による審査と講評
19:40-19:45 閉会挨拶
20:30-22:30 懇親会
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- 第1部「失敗談から最⾼のキャリア形成を考えよう!」
- 内⽥あや先⽣(ジャクソン・ラボラトリー・ジャパン株式会社)と本多新先⽣(⾃治医科⼤学)の2名にご登壇いただき、ご⾃⾝のキャリアパスについてご講演していただきました。現在のキャリアに⾄ったきっかけや、その時々に直⾯した問題や感じたこと、考えたことなどについてユーモアたっぷりにお話しくださいました。参加した学⽣からは今後のキャリア形成に対する悩みについて積極的に質問が出ておりましたが、先⽣⽅は⼀⼈ひとりにご丁寧に回答してくださいました。お忙しい中にもかかわらず貴重なお話をしていただき、誠にありがとうございました。
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- 第2部「領域の垣根を越えて共同事業を⽴ててみよう!」
- 学⽣運営委員が分野の異なる学⽣どうしが集まるように5-6名の4グループに分けて、くじ引きで決定したテーマを軸にディスカッションを⾏いました。⾃⼰紹介やディスカッションを通して学⽣間の交流を深めることができたと同時に、第1部でご講演いただいた先⽣⽅にもディスカッションへ参加していただいたことで、さらに議論が活発になり、斬新なアイデアや共同事業の発案ができたように思います。各グループには考えた共同事業を模造紙にまとめて発表していただきましたが、いずれのグループも良く練られたものとなっておりました。先⽣⽅からの講評や質疑応答も経て、柔軟な思考⼒を養う良い機会となりました。
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懇親会
セミナー終了後、名古屋⼤学周辺の居酒屋に場所を移して希望者で懇親会を⾏いました。所属や学⽣・先⽣の垣根を越えて多くの⽅々に参加していただき、研究の話に留まらず、各々の研究室の話や進路や趣味などのプライベートな話など様々な話題で盛り上がりました。参加してくださった皆様には、セミナーを通して知り合ったご縁をこれからも⼤切にしていただけますと、⼤変嬉しく思います。
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- 若⼿サマーセミナーの企画に携わって 〜運営委員の声①〜
- 東京⼤学
韓 笑
- 当初は学⽣運営委員をするつもりはなかったのですが、若⼿奨励対策検討委員の先⽣⽅に声をかけていただき、チャレンジすることに致しました。
第1部では、講師のお⼆⼈がご⾃⾝の失敗談を⾚裸々に語りつつ、研究者の先輩として、参加学⽣へのエールを込めた熱い講演をしてくださり、企画した私⾃⾝、⼼に響くものがありました。第2部のグループワークについては、企画していく段階で学⽣委員の4⼈で実際に⾏い、改善点を洗い出しブラッシュアップしました。うまくいくか若⼲の不安を抱えつつ当⽇を迎えましたが、どのグループも活発なディスカッション、そして個性の光る事業案を発表しており、聴いていてとても楽しかったです。
若⼿サマーセミナーの良いところは研究分野や学年の垣根を越えて、仲間を作れることだと思います。昨年は初めての対⾯学会&繁殖⽣物学会であるのにも関わらず、研究室からの⼀⼈参加だったため、サマーセミナーの存在に助けられました。今回は運営委員として、参加してくださった学⽣の輪を広げる⼀助となれた気がして、⼤きな達成感を得ることができました。
最後にはなりますが、企画の⽴案や運営を⼀緒にしてくださった学⽣運営委員の皆様、サポートしてくださった若⼿奨励対策検討委員の先⽣⽅に改めて感謝申し上げます。また、ご講演いただいた先⽣⽅ならびに参加してくださった学⽣の皆様にも⼼より御礼申し上げます。
- 若⼿サマーセミナーの企画に携わって 〜運営委員の②〜
- ⼭梨⼤学
⼭地 莞梧
- 今回、若⼿サマーセミナーに初参加ながら学⽣運営委員として携わりました。当初はセミナーの具体的なイメージが掴めず、テーマのアイデア出しに苦労しましたが、思いきって⾃分が興味を持っていることや知りたいことを軸にグループワークや講演の内容を提案しました。そしてセミナー後に多くの⽅から良い反応をいただけたことは、⾃分の提案が少しでも役に⽴ったと感じられて、とても嬉しかったです。
グループワークでは、昨年よりも⼀歩進んだテーマを⽬指すとともに、講師の先⽣⽅から確実にアドバイスをいただける仕組みを取り⼊れました。これにより、先⽣⽅のアドバイスを直接得られただけでなく、限られた時間内で質問をまとめて欲しい答えを引き出す⼒も養われたと思います。また、研究について事業化を通して社会実装する視点で考えることで、現実的でありながらも独創的なアイデアが次々と⽣まれ、その様⼦を⾒ているだけでもワクワクしました。⾃分⼀⼈では気づけなかった新しい視点や考え⽅を取り⼊れることで、研究の可能性がさらに広がることを実感しました。
先⽣⽅の講演では、研究内容も絡めたキャリア選択についてお話しいただき、単なる興味関⼼だけでなく、多様な経験や⼈との関わりの中で築かれた意思決定であることを学びました。その上で今⽬の前にあることに全⼒で取り組むことの重要性を再確認することができました。
このセミナーを通じて、多くの⽅々とのつながりを持てたことは、私にとって⾮常に貴重な経験となりました。改めて、参加者の皆様、講師の先⽣⽅、そして共に運営を務めてくださった学⽣委員の皆様に感謝申し上げます。
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- 若⼿サマーセミナーに参加して〜参加者の声①〜
- 岩⼿⼤学
⼩野 舜貴
- 若⼿サマーセミナーの参加は、学会HPを⾒ての参加となりました。修⼠1年での参加だったため、学会のこともサマーセミナーのことも何も知らない状態で参加しました。博⼠課程への進学を考えていたため、他の参加者との交流や異分野の⼈の意⾒を聞きたいことがメインでした。
最初の先⽣⽅のご講演では、ご⾃⾝のキャリアについてご講演いただきました。そこでは決して順調ではない、失敗も含めて話されていて、僕⾃⾝のキャリアや、これからの取り組み⽅についてとても考えさせられる内容でした。特に僕に刺さった⾔葉として、お⼆⽅とも「失敗を恐れるな」とおっしゃっていました。さまざまな経験をなさったお⼆⽅からのこのような⾔葉は、僕⾃⾝にとって⼀⽣忘れることのないような⾔葉となり、より⼀層研究のモチベーションが上がりました。
グループワークでは、⼀つのテーマについてグループメンバーの持ちうる技術を駆使して⼀つの事業を完成させるものでした。専攻もできることも異なる僕たちにできることは何か、先⽣⽅からのサポートもありながら事業内容や問題点について話すことは、とても刺激的でした。⾃分では出てこない視点を聞けることはとても貴重な体験となり、とても勉強になりました。そこで出会った参加者とは、学会中顔を合わせた時も喋るようになり、交流の輪が広がりました。懇親会でもさまざまな⼈と話ができ、とても楽しい時間を過ごすことができました。
年が近い若⼿同⼠の交流は、学年や専攻関係なく有意義であり、⾃⾝の視野を広げることもできました。このような素晴らしい場を設けてくださった先⽣⽅と運営委員の⽅にはとても感謝しています。本当にありがとうございました。これからも参加していきたいと思います。
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- 若⼿サマーセミナーに参加して〜参加者の声②〜
- ⽇本獣医⽣命科学⼤学
佐藤 凜
- 私は、学会、サマーセミナーともに今回が初めての参加でした。⾮常に緊張しながら参加でしたが、最終的には様々な分野の⽅々とお話することができて本当に楽しかったです。講演では、本多先⽣と内⽥さんのお話を聞く中で、好きなことを追求し続けることの楽しさが強く伝わってきました。グループワークでは「世界が様々な危機にさらされた」というテーマのもと、1時間程度という短い時間で⾃分たちの知識や技術を駆使して解決策を提案し、ポスター作成と発表を⾏いました。私たちは「感染症」から世界を守るべく意⾒を出し合いましたが、⾃分では到底思い付かないようなアイデアがたくさん提⽰され驚きの連続でした。先⽣⽅によるお助けタイムでは、内⽥さんに「それは誰のためにやっているのか?」という指摘を受け、普段の研究活動においてもその意識を持とうというきっかけになりました。
短い時間ではありましたが、他⼤学の同世代と交流し、刺激をもらい、⾮常に貴重な体験となりました。このセミナーを開催された先⽣⽅と運営委員の皆様、本当にありがとうございました。来年は泊まり形式でやりたいと⼩⽿に挟んだので是⾮とも参加したいと考えております!
- 学⽣運営委員
杉野 耀亮(岡⼭⼤学)
韓 笑(東京⼤学)
⼭地 莞梧(⼭梨⼤学)
岩元 千紘(⿃取⼤学)
若⼿奨励策検討委員
⽇下 裕実(世話役・北⾥⼤学)
伊藤 ⼤裕(世話役・⼭梨⼤学)
渡辺 雄貴(世話役・⽇本獣医⽣命科学⼤学)
中村 翔(オブザーバー・名古屋⼤学)
主催:⽇本繁殖⽣物学会