【書評】獣医遺伝育種学 – 佐藤英明 会員

  書評

  獣医学教育モデル・コア・カリキュラム準拠 
  獣医遺伝育種学

    国枝哲夫・今川和彦・鈴木勝士 編集
    発行/2014年5月25日
    ISBN978-4-254-46033-9
    朝倉書店 定価/本体3800円+税

 本書は獣医学教育モデル・コア・カリキュラム(同カリキュラムに関する調査研究委員会編集、平成23年版)に準拠して編集された動物遺伝育種学の教科書であるが、新しいゲノム研究成果を踏まえ、ゲノムー遺伝学-育種学-遺伝性疾患を体系化したものである。獣医学の学生のみならず、応用動物科学系(畜産系)の学生、研究者、技術者及び行政の担当者にもお勧めしたい教科書である。

 獣医学教育モデル・コア・カリキュラムとは「獣医学生が大学卒業時までに身につける必要不可欠な知識と精選した教育内容のガイドラインであって、具体的な到達目標を明示することによって分野ごとの教育内容とレベルを確保することを目的として」「獣医学として教えるべき3分の2程度の内容」を示したものである。なお、残りの3分の1の内容については各大学において充実強化されることが推奨されている。導入教育・基礎獣医学教育分野13科目、病態獣医学教育分野7科目、応用獣医学教育分野8科目、臨床獣医学教育分野23科目が講義科目として並んでいるが、導入教育・基礎獣医学教育分野13科目の1つとして動物遺伝育種学がある。動物遺伝育種学では全体目標の下に6項目(遺伝様式の基礎Ⅰ、Ⅱ、遺伝的改良の基礎、質的形質の遺伝、応用分子遺伝学とその実践、動物の遺伝性疾患)が、一般目標と到達目標とともに述べられている。

 本書をみると演習問題を含め、動物遺伝育種学モデル・コア・カリキュラムのガイドラインの構成にほぼ忠実に沿って編集されていることがわかるが、これを具体化した編者・著者の意欲的な取り組みを高く評価したい。

 一方、本書を細かく読むと、編者の独自性も推察される。すなわち、第3章と第4章の順番が逆転し、第6章家畜の品種と遺伝的多様性が追加され、動物の遺伝性疾患が概論(第7章)と各論(第8章)に分けて記述されている。これは各大学で独自に追加すべき3分の1の内容を意識して編集した結果とも推察される。そして、うがった見方をすると本の表題を「動物遺伝育種学」ではなく「獣医遺伝育種学」にしたことに編者らの独自の考えがあるのではないかと推察される。

 獣医学教育モデル・コア・カリキュラムでは動物遺伝育種学は導入・獣医学基礎科目1単位の科目として位置付けられ、実習科目には含まれていない。一方、畜産学においては教育モデル・コア・カリキュラムのような統一基準は設定されておらず、カリキュラムは各大学の独自性にまかされている。しかし動物遺伝育種学は畜産学の基幹科目2単位であり、関連科目もあり、更に実習も大きなウエイトを占めている。これが多くの大学の畜産学に共通した考えである。また、畜産学で使われている動物遺伝育種学の教科書においては、個体よりも集団、質的形質よりも量的形質に重点がおかれ、遺伝性疾患は淘汰すべき形質として扱われている。畜産学では動物遺伝育種学分野の大学院への進学者も多く、畜産行政を担う人材の養成部門ともなっている。私は畜産学の教育研究の充実は畜産のみならず獣医学における動物遺伝育種学の3分の1の内容の強化をもたらすと考える。本書には畜産学との共存が獣医学強化につながるとの考えが反映しているように思われる。すなわち本書が動物遺伝育種学ではなく獣医遺伝育種学とされたのは畜産学への期待があるからではないかと推察される。

 改めて畜産学分野の動物遺伝育種学の教科書を検索してみたが、基幹科目であるにもかかわらず出版数は意外に少ない。すぐれた教科書があって、初めて当該分野の教育研究は定着し発展すると思われる。本書は5名の優れた動物遺伝育種学分野の研究者によって執筆されている。どちらかというと獣医学よりも畜産学に基盤をもつ研究者が多い。本書を執筆された方々が中心となっての畜産学分野での教科書出版に期待したい。それぞれの研究者が自らの考えを簡潔に次世代向けに表現し、多くの研究者の目に曝され、批判を受けることが動物遺伝育種学の展開に必須である。また、そのことが獣医学において各大学の努力によって追加されるべき3分の1の講義内容をより充実することにつながると考える。

 動物の遺伝性疾患の各論を読むと産業動物では、遺伝性疾患の診断法の確立、キャリアの同定で終わり、淘汰を前提として記述されている。伴侶動物でも遺伝性疾患の診断法、キャリアの同定が述べられているが、遺伝性疾患の診断の進んだ血友病、ムコ多糖症では遺伝性疾患の多様性や治療法が述べられている。すなわち伴侶動物では遺伝性疾患を淘汰ではなく治療の対象として取り扱っている。

 ゲノム研究の進んだヒトでは胎児の遺伝子診断のみならず、受精卵の遺伝子診断も行われるようになり、堕胎や胚の選別・移植も可能となり、その是非について議論が活発化している。遺伝性疾患の診断が進めば、伴侶動物においては再生医療や遺伝子治療も課題になるだろう。どのような遺伝性疾患を動物集団から排除するか、どのような遺伝性疾病をどのような治療によって助けるのか、などの議論が発生するに違いない。個体の遺伝子改変が究極の遺伝子治療として登場するかもしれない。

 遺伝性疾患を淘汰すべきか、治療すべきか、遺伝子改変による治療を認めるかなどについてどのように講義するかは当然ながら今のところ共通認識はない。教える側の考えが問われる問題である。このような点も各大学の判断で独自に追加すべき3分の1に含まれるだろう。また、獣医学教育モデル・コア・カリキュラムには倫理学の講義科目はないが、獣医遺伝育種学の進展により、例えば「獣医医療倫理学」などの科目の追加も考える必要がでてくるのではないかと予想される。

 いずれにしても話題豊富な教科書の出版である。

(佐藤 英明 会員)

印刷用PDFファイル(65KB)

岡山大学 動物生殖生理学分野 准教授の公募期間延長について

岡山大学 動物生殖生理学分野 准教授の公募期間延長について

岡山大学 動物生殖生理学分野では准教授の公募期間を延長します。
詳細は公募要項または下記リンクをご覧下さい。

*公募要項(PDF, 137KB)
*教育職員募集情報-岡山大学ホームページ内
http://www.okayama-u.ac.jp/user/jinji/bosyu/kyoiku/kyoiku.html

[日本学術振興会]HOPEミーティング参加者募集のご案内(学協会)

[日本学術振興会]HOPEミーティング参加者募集のご案内(学協会)

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日本学術振興会「第7回HOPEミーティング
—ノーベル賞受賞者との5日間—」参加募集のご案内
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学協会事務局御中

日頃より本会各種事業につきまして、格別のご厚情を賜り、
心より御礼申し上げます。

さて、このたび本会主催の「第7回HOPEミーティング
—ノーベル賞受賞者との5日間—」の募集を
開始いたしましたので、お知らせいたしたく、
メールを差し上げました。

HOPEミーティングは、アジア・太平洋・アフリカ地域の
研究の将来を担う若手研究者の育成と相互ネットワークの
形成を目的として、同地域から選抜された優秀な博士課程
(後期)学生とポスドク研究者が、ノーベル賞受賞者等の
著名研究者や同世代の参加者と交流を深める5日間の
合宿形式の国際会議です。

毎年2月下旬から3月初旬頃に開催し、次回で7回を数える
までになりました。

つきましては、参加者募集の周知にご協力賜りたく
お願い申し上げます。

よろしければ貴会ホームページ・メールマガジンなどで、
貴会ご所属の関係各位に広くご周知いただき、
若手研究者の方々にご案内いただけますと幸いに存じます。

なお、募集のチラシデータをこのメールに添付いたします
ので、ご利用いただけますと幸甚でございます。

よろしくお願い申し上げます。

HOPEミーティング事務局
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HOPEミーティングホームページ:
http://www.jsps.go.jp/hope/index.html

第7回HOPEミーティング概要:
http://www.jsps.go.jp/hope/gaiyou7.html

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【こちらも申請受付中】
「リンダウ・ノーベル賞受賞者会議派遣事業」も申請受付中です。
 来年度は、5年に1度の3分野合同会議です。
 こちらも併せてご周知いただけると幸いです。
 http://www.jsps.go.jp/j-lindau/shinsei_boshu.html

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独立行政法人 日本学術振興会
国際事業部研究協力第一課
HOPEミーティング担当

〒102-0083 東京都千代田区麹町5-3-1
TEL: 03-3263-2414
FAX: 03-3234-3700
Email: hope-meetings@jsps.go.jp
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添付ファイル
7th_HOPE_Meeting.jpg

【SCJ】公開シンポジウム「環日本海の文化交流−出会い・交錯・摩擦・融合−」の開催- ニュース・メールNo.457

【SCJ】公開シンポジウム「環日本海の文化交流−出会い・交錯・摩擦・融合−」の開催- ニュース・メールNo.457

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** 日本学術会議ニュース・メール ** No.457 ** 2014/7/25  
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公開シンポジウム「環日本海の文化交流−出会い・交錯・摩擦・融合−」の開催
について
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開催日時 平成26年 8月3日 (日)13時00分〜17時00分
開催場所 石川県政記念 しいのき迎賓館 2階 ガーデンルーム
       (〒920-0962 石川県金沢市広阪2丁目1番1号)

主催   日本学術会議第一部、金沢大学
共催   金沢大学国際文化資源学研究センター
後援   (公財)日本学術協力財団

開催趣旨 日本の国際交流は、朝鮮半島からの仏教伝来や、遣隋使・遣唐使を思い起
こすだけでも、その表舞台はまぎれもなく環日本海であった。
     黒船来航以前は、日本海側一帯が「表日本」として、東アジア諸国間、諸
地域間の政治・経済・文化の交流の拠点であり、玄関であり、顔であった
と言っても過言ではないだろう。
     とりわけ日本の伝統文化の成立・展開は、「から船」(唐船、韓船)が往
来する環日本海を舞台とした、東アジア地域に通底する海域交流の長大な
歴史を抜きにして考えることはできない。
     そのような歴史的事情を十分に踏まえて、長いタイムスパンで環日本海域、
特に中国、韓国、日本の三国間の文化交流を、古代から現代まで見渡しな
がら、今後の相互交流発展の可能性をも視野におさめた議論を行うために、
     考古学、歴史学、東アジア思想・文学、さらには映画などのポップカル
チャーや異文化コミュニケーションを専門とする研究者および文化人を登
壇者として迎え、環日本海域を代表する金沢の地において、第一部主催の
夏季シンポジウムを企画するに至った。
     金沢大学に主催機関として参画していただき、かつ企画趣意に即して金沢
大学国際文化資源学センターの共催を得る運びとなっている。
     また公益財団法人日本学術協力財団に後援機関として加わって戴く。

次第
13:00-13:10  開会にあたって 
 総合司会  野村真理(日本学術会議第一部会員、金沢大学人間社会研究域教授)
 挨 拶  山崎光悦(金沢大学長)
      大西 隆(日本学術会議会長、豊橋技術科学大学長)

13:10-14:45  報 告(各30分)
 趣旨説明  佐藤 学(日本学術会議第一部部長、学習院大学文学部教授)
 報告者  小島 毅(日本学術会議連携会員、東京大学大学院人文社会系研究科
教授/中国思想文化)
 演 題 「東アジアの海域交流と北陸の文化」
    上田 望(金沢大学人間社会研究域教授/中国文学)
 演 題 「文化資源としての伝統芸能の可能性——日中両国の調査・保護活動
の取組みから考える」
四方田犬彦(映画史・比較文化研究家)
演 題 「東アジア 伝統演劇とメロドラマ映画の諸相」

14:45-15:00  休 憩 

15:00-17:00  コメントおよび総合討論(フロアーとの質疑応答を含む)
 司 会 鏡味治也(日本学術会議連携会員、金沢大学人間社会研究域教授
/文化人類学)
 コメンテーター
中村慎一(金沢大学副学長/中国考古学)
       李 香鎮(立教大学異文化コミュニケーション学部教授
/異文化コミュニケーション)
 総合討論 (フロアーとの質疑応答を含む)

閉会のことば 
大沢 真理(日本学術会議第一部副部長、東京大学社会科学研究所教授)

詳細についてはをホームページをご参照ください。
http://www.scj.go.jp/ja/event/pdf2/193-s-1-2.pdf

問い合わせ先
       金沢大学 野村研究室 nomurama@staff.kanazawa-u.acjp 
       日本学術会議事務局・第1部担当 原田  s251@scj.go.jp

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【SCJ】平成26年度共同主催国際会議「2014年ニューロエソロジー国際会議」の開催について – ニュース・メールNo.456

【SCJ】平成26年度共同主催国際会議「2014年ニューロエソロジー国際会議」の開催について – ニュース・メールNo.456

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** 日本学術会議ニュース・メール ** No.456 ** 2014/7/22  
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平成26年度共同主催国際会議「2014年ニューロエソロジー国際会議」の開催について
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会 期:平成26年7月28日(月)〜8月1日(金)[5日間]
場 所:札幌コンベンションセンター(北海道札幌市)

 日本学術会議と日本ニューロエソロジー談話会が共同主催する「2014年ニューロ
エソロジー国際会議」が、7月28日(月)より、札幌コンベンションセンターで開催
されます。
 当国際会議では、「神経行動学の統合」をメインテーマに、活力あるアジア太平洋
地域の神経行動学分野の研究者の連携を呼びかけると共に、関連する周辺分野(動物
心理学・行動生態学・神経回路学・分子神経行動学・内分泌神経行動学など)の研究
者の参加が期待されます。また、本会議には21ヵ国・地域から約400名の参加が見込
まれています。
 また、一般市民を対象とした市民公開講座として、8月2日(土)に「動物行動の仕
組みはどこまでわかったか?−神経行動学の世界へようこそ−」が開催されることと
なっております。関係者の皆様に周知いただくとともに、是非、御参加いただけます
ようお願いいたします。

2014年ニューロエソロジー国際会議 市民公開講座
「動物行動の仕組みはどこまでわかったか?−神経行動学の世界へようこそ−」
 日 時:平成26年8月2日(土)9:00〜13:00
 会 場:北海道大学札幌キャンパス 学術交流会館第一会議室
 参加費:無料

※内容等の詳細は以下のホームページをご参照ください。
○国際会議公式ホームページ(http://icn2014.jp/)
○市民公開講座ホームページ(http://icn2014.jp/satellite/public.html)

【問合せ先】日本学術会議事務局参事官(国際業務担当)付国際会議担当
(Tel:03-3403-5731、Mail:i254@scj.go.jp)

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第3回理研BRC/南京大学国際マウス短期サマーコースのご案内

第3回理研BRC/南京大学国際マウス短期サマーコースのご案内

理研バイオリソースセンター(茨城県つくば市)で、第3回理研BRC/南京大学
国際マウス短期サマーコースを開催いたします。

参加費無料  (申込締切 7月15日)

国内研究機関所属のポストドクや職員の方々、及び、大学院生には
旅費宿泊費支給枠があります。(先着順となりますので早めに参加登録ください。)

対象はマウスですが、CRISPR、transgenesis など、細胞や他の動物にも応用できる
講義が含まれています。また、南京大学は、中国有数のマウス供給センターとして
活動し、ゲノム編集では世界トップレベルの研究と技術開発を進めています。

期間:2014年7月28日(月)〜30日(水)
初日および二日目講義討論形式
三日目:研修・見学など

詳細:http://rtcweb.rtc.riken.jp/English/meeting/SummerCourse/index.html
プログラム:プログラム
http://rtcweb.rtc.riken.jp/English/meeting/SummerCourse/tentativeprogram.html

使用言語:英語
場所:理研バイオリソースセンター
   茨城県つくば市高野台3−1−1
   http://rtcweb.rtc.riken.jp/English/loc/loc.html
問合先:brcsummerschool“at”riken.jp (atを@に置き換えてください。)
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The 3rd RIKEN/BRC Nanjing University International Summer Intensive Course of the Mouse Registration fee: free (Application deadline is extended to July 15, 2014) Official Language: English Limited number of graduate students and participants who currently belong to Universities/Institutions in Japan may be able to receive financial support for their round-trip transportation and lodging. Please contact the e-mail address below.

Details: http://rtcweb.rtc.riken.jp/English/meeting/SummerCourse/index.html

From July 28 Mon to 30 Wed in 2014
At RIKEN BioResource Center
3-1-1 Koyadai, Ibaraki, Japan
   http://rtcweb.rtc.riken.jp/English/loc/loc.html
Enquiry to: brcsummerschool“at”riken.jp (replace “at” to @)

【SCJ】平成26年度共同主催国際会議「第26回有機金属化学国際会議」の開催について他 – ニュース・メールNo.454

【SCJ】平成26年度共同主催国際会議「第26回有機金属化学国際会議」の開催について他 – ニュース・メールNo.454

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** 日本学術会議ニュース・メール ** No.454 ** 2014/7/4  
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◇ 平成26年度共同主催国際会議「第26回有機金属化学国際会議」の開催について
◇ 市民公開シンポジウム「生存農学の基盤:地球環境の維持と安定的生産
システム〜最先端科学から農業と環境を考える〜」の開催について
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  平成26年度共同主催国際会議「第26回有機金属化学国際会議」の開催について
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 会 期:平成26年7月13日(日)〜7月18日(金)[6日間]
 場 所:ホテルロイトン札幌(北海道札幌市)

 日本学術会議と公益社団法人日本化学会が共同主催する「第26回有機金属化学国際会
議」が、7月13日(日)より、ホテルロイトン札幌で開催されます。
 当国際会議では、有機金属化学の現在の発展と今後の科学技術への役割について討論
を行うことを主眼としています。エコロジカル有機合成、高活性重合触媒、元素戦略に
基づく環境調和新物質合成、希土類錯体の新展開等を主要題目とする、多数の研究発表
を予定しています。その成果は、有機金属化学及び関連する多数の学問分野の発展に大
きく資すると期待されます。また、本会議には42ヵ国・地域から約1,000名の参加が見込
まれています。
 また、一般市民を対象とした市民公開講座として、7月13日(日)に「未来を拓く科学
と技術」が開催されることとなっております。関係者の皆様に周知いただくとともに、
是非、御参加いただけますようお願いいたします。

第26回有機金属化学国際会議 市民公開講座
「未来を拓く科学と技術」
 日 時:平成26年7月13日(日)13:30〜16:30
 会 場:ホテルロイトン札幌 2階
 参加費:無料

※内容等の詳細は以下のホームページをご参照ください。
○国際会議公式ホームページ(http://krs.bz/scj/c?c=56&m=21900&v=1820ecb8)

【問合せ先】日本学術会議事務局参事官(国際業務担当)付国際会議担当
(Tel:03-3403-5731、Mail:i254@scj.go.jp)

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 市民公開シンポジウム「生存農学の基盤:地球環境の維持と安定的生産
システム〜最先端科学から農業と環境を考える〜」の開催について
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開催概要
地球上の人口は50年後に90億を上回り、その生活基盤である食糧の増産は大問題
です。また、地球温暖化による砂漠化、大洪水、大災害の頻発は人類生存の驚異
となっています。
地球と人類の安定的生存にとって食糧・エネルギー増産、環境保持は密接に関連
する緊急の課題です。今回のシンポジウムでは、日本学術会議の農学委員会・
食料科学委員会から、この問題に対する農学や生物学の各分野における取り組み
を紹介し、これからの農業と環境を考えます。

日時 平成26年8月10日(日)13:00〜16:30
場所 日本大学 三島駅北口校舎 1階 山田顕義ホール
  (静岡県三島市文教町1-9-18)

スケジュール
13:15〜13:25開会挨拶
桂 勲(情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所 所長)
豊岡武士(三島市長)
司会 倉田のり(国立遺伝学研究所教授)

13:25〜13:40 講演1「科学の進歩と国民生活:日本学術会議の活動とは」
生源寺眞一(名古屋大学農学部教授)

13:40〜14:05 講演2「世界の食料事情と日本農業のゆくえ:安定と安心のために」
生源寺眞一(名古屋大学農学部教授)

14:10〜14:25 講演3「環境と食料を支える土の微生物」
妹尾啓史(東京大学大学院農学生命科学研究科教授・生物生産工学研究センター長)

14:30〜14:55 講演4「森を育て、健康な住まいを創る」
川井秀一(京都大学大学院総合生存学館(思修館) 学館長)

14:55〜15:10 休憩

15:10〜15:35 講演5「水圏環境の生きもの資源‐駿河湾の深海魚と魚市場」
渡部終五(北里大学海洋生命科学部教授)

15:35〜16:00 講演6「持続的な畜産の課題:飼料、環境、感染症」
吉川泰弘(千葉科学大学教授)

16:05〜16:30 講演7「農業と遺伝学のとても深い関係」
小原雄治(国立遺伝学研究所名誉教授・特任教授)

■参加費:無料
■問い合わせ先
情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所 広報
TEL 055-981-5873
http://krs.bz/scj/c?c=57&m=21900&v=bdab7cb6

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