本年5月24日、25日にハワイ島で、World Congress on Reproductive Biology (WCRB)が米国のSociety for the Study of Reproduction (SSR)、英国のSociety for Reproduction and Fertility (SRF)、オーストラリアのSociety for Reproductive Biology (SRB)と日本繁殖生物学会の共催で開催されました。
4学会から各1名のプレナリーレクチャー、16セッションのシンポジウム、118題のポスター発表 からなる大変充実した学術集会となりました。本学会からは小倉淳郎会員がプレナリーレクチャーを行うとともに、シンポジウムの演者、座長、さらにポスター 発表など合計80名以上の会員が参加しました。これは、国別では米国に次ぐ2番目の参加者数となります。WCRBの運営にご協力いただき、また多数ご参加 いただきました会員の皆様方に厚く御礼申し上げます。WCRBは今後も3~4年毎に開催されることになり、日本繁殖生物学会も引き続き主催学会の1つとし てWCRB開催に協力するとともに、将来はぜひ日本でも開催できればと思います。また、本年6月20日には第4回日韓合同シンポジウムがソウルの建国大学 で開催されます。2006年に日韓両国の繁殖学会の間で学術交流協定が締結されて以降、関係の皆様のご努力で順調に学術交流の実績が挙っています。
このように本学会の国際化が進む中、5月10日に開催されました平成20年度第1回理事会におきまして、日本繁殖生物学会の英語名称を従来の 「Japanese Society of Animal Reproduction (JSAR)」から「Society of Reproduction and Development (SRD)」に改称できればということが提案されました。学会機関誌は平成4年に「Japanese Journal of Animal Reproduction」から「Journal of Reproduction and Development (JRD)」に改称され、現在ではインパクト・ファクターが1を超える学術誌として海外でも広く認知されてきています。従来の略称JSARに変えてSRD の略称を採択することでJRDとの整合性が保たれるとともに、WCRBを共催する他の3団体、SSR、SRF、SRBとの並びもよくなり、本学会の国際的 認知度の向上にも役立つことが期待されます。日本語名称については平成7年に「家畜繁殖学会」から「日本繁殖生物学会」に改称された後、我国における生殖 科学の中心的学会として広く認知されていますので、このまま維持できればということになりました。
学会名称は学会の本質に関わる極めて 重要な事項ですので、その変更は慎重に取り扱うべき問題です。会員各位におかれましてもご検討いただき、ご意見がございます場合には本年8月末日までに学 会事務局(info@reproduction.jp)までご連絡いただけましたら幸いです。本年9月19日に九州大学で開催されます第101回日本繁殖 生物学会大会における総会で会員の皆様方にお諮りし、ご承認いただけましたら2009年より学会英語名称を「Society of Reproduction and Development (SRD)」に改称するという手続きをとりたいと思います。会員各位のご理解、ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
平成20年6月4日
日本繁殖生物学会理事長
西原眞杉