日本繁殖生物学会(SRD)とは ~学会の成り立ち

 日本繁殖生物学会は飼育動物、野生動物など主として動物の繁殖に関する学術研究を振興すること、ならびにその成果の普及を図ることを目的として設立された学会です。1948年(昭和23年)に本会の前身である家畜繁殖研究会が設立されて以来、60年以上の歴史をもつ学会です。海外の同様の学会であるSociety for the Study of Fertility(英国)が1950年に、Society for the Study of Reproduction(米国)が1967年に設立されたのに比べると、本会が世界的に見ても繁殖あるいは生殖に関する学問分野で古くから先導的役割を果たしてきたことがわかると思います。

 繁殖生物学会の会員を中心とした業績は、近年のバイオサイエンスにおける最先端研究の一部を構成するとともに、それらのハイテク研究を推進する上での基礎的な知見を提供してきました。古くは人工授精や受精卵移植から近年の遺伝子導入動物やクローン動物に至るまで、本会会員が主導的を役割を果たしてきましたし、大きな社会問題となっている内分泌攪乱物質、いわゆる「環境ホルモン」についても、大きな役割を果たすことが求められています。

 本会は会員数約950名(2010年1月現在)を数える学術会議登録団体であり、さまざまな機関、あるいは学問分野からの会員を擁しています。会員の研究内容も多種多様にわたり、性分化、性成熟、卵胞発育、精子形成、排卵、妊娠、泌乳などさまざまな雌雄の性と生殖に関する現象とそのメカニズムに関する研究、またこれら基礎的な知見を応用した人工繁殖に関するさまざまな技術の開発が含まれています。

 現在では、年に1回の学術集会および総会を開催しています。その中で、会員の一般講演とともに学会内外からの講演者を招いたシンポジウムにより、会員相互の情報交換を行うとともに、周辺領域での研究を学び、繁殖生物学の新たな発展を生み出すための場としています。

 本会の会誌として歴史を重ねてきたJournal of Reproduction and Development誌は2009年で第55巻を刊行しました。本誌の前身としての家畜繁殖研究会誌は第1巻が1955年に刊行され、その後途中で家畜繁殖学雑誌と名前を変えましたが、時代のニーズに応えながらその時々の編集委員会の努力により、発展を続けています。

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